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そんな事言われても俺クロだし。

そんな事言われても俺クロだし。

EB!でたむろするとあるクロのあれこれ。
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*PLが妄想する自キャラ(クロ)の過去話が長々と垂れ流された記事です。
コレ読んだとしても今まで通りクロ婆として接するのオススメ。
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 私は今日も読書に耽る。別に活字が好きなわけでもなければ知識に貪欲なわけでもない。ただそれしかする事がなかったから。遠めに見えた仲睦まじく肩を並べて歩く者達を羨まなかったと言えば嘘だ。しかし私にはそうできる相手がいないのだから仕方が無い。
「よう、我が嫁ホワイト。やっと告白でもしにきてくれたん?」
 飄々とした声が私の本に影を被せて現れた。
「寝ぼけた事を言うな、今日は本を貸してくれると約束した」
 このクロという女は何時何処にいるのか解らない。だからこうして家の前で待ちぼうける羽目になったのだ。
「あれ?そーだっけ」
「そうだ」
いつもこうだ。
「ちょっと待ってなー」
そう言って扉を開くクロの後に続き家に入る。いつ見ても散らかしっぱなしの無駄に広い家には統一感皆無のオブジェがまた1つ増えていた。何だあの不細工像。
「あれー?アレ何処行ったっけ」
「アレって?」
「だから、本だよ。タイトル忘れたんだけど」
「タイトルも覚えてない本を見つけられるか阿呆!」



 クロは本を読まない。字が読めないからだ。だが趣味のコレクションとして家に飾られた大きな本棚には数百冊の本が並んでいる。それもどれもが貴重な本ばかりで、世の中間違っている。この内何冊に金を払ったのだろう。
「いいよ、テキトーに持っていくから」
「えーちゃんと返せよー?」
「お前じゃないんだ。盗みなどしない」
 何故窃盗セクハラを年中無休で働き続けるコイツはいまだ自警団に拘束されないのだろう。最近の自警団は鈍ってるのではなかろうか。
「なーシロー」
「シロって言うな」
「腹減ったー」
「何か食えばいいだろう。此処はお前の家だ」
「作ってー」
 ええいおぶさるな。重い。でも、嫌ではなかった。今日もまた私はこの女の為に飯を作る。本の借りを返すだけだ。真に不本意ではあるが最近はこうしているのが楽しく思えてくる事がある。どうしようもない奴だが私のただ一人の友人で、幾人に同じことを言っているのかも知れない。それでも、唯一私を必要としてくれる者なのだ。
もしかしたら。何も出来ない私はこの自由奔放な女に憧れているのかも知れなかった。


今日も私は本を読む、そういえばこの前読み終えた本を返さなければ。手早く用事を見つけた私はクロの家へと向かう→到着。十中八九また待ちぼうけになる。
軽くノックして返事が無いのを確認した後ノブを回す。開いていた。
「クロ?」
そっと室内を覗いたが人の気配は無かった。鍵を掛けなかったのか、無用心な。室内はいつも異常に散らかっていた。急ぎの用事で慌てていたのかもしれない。特にやる事も無かった私はひとつ溜息をついて手近な物を片付けはじめた。しとしとと雨の降り出す音が聞こえる。


どれほど待っただろう。突然バタンと大きな音を立てて思い切り扉が開かれた。
入口には家主であるクロが立っている。だがいつもと様子が違う。
驚きで声が出せないでいた私を、雨に濡れて息苦しそうに肩を上下させるクロが睨んでいる。
「なんで、お前、が 此処にいるんだ」
「本を返しに来たら、鍵が開いてたから……というか濡れてるじゃないか、タオル何処だ」
「今日は帰れ!」
「なんだよ。そんなに怒る事……」
 クロが怒鳴ったのは始めて見た。扉の前で座っているべきだったろうか。失意に返す言葉も失い、立ち去ろうと席を立った私をよそに。一瞬外を伺ったクロはまた唐突に扉を閉めた。
「くそ、中止だ。一旦コッチ来い!」
「な、なんだよ……オイ!?」
 突然私の手を掴んで部屋の奥へと走り出す。何だ、何なんだ。
本棚を抜け、石造りの階段を下り、良く分からない物が並んだ部屋をいくつも通り抜けて突き当たりの部屋で扉に閂を降ろした。
「ど、どうしたんだよ、急に…ハァ…また、自警団に……ハァ」
「ゼェ、違う……ハァ…アレは、そんなんじゃねぇ」
良く見ればクロの顔は真っ青だった。突然走ったからというわけではないだろう。まだ状況が飲み込めない私の問いを掻き消して、大きな音と共に扉が太い閂ごとへし折られた。良く解らないものが入ってくる。それは本の中にも出てこないような禍々しい姿でずるりと動き私を見た。
「クソッ」
 手近な壷をぶつけたクロが続けざまに棒を振るい、ありとあらゆる物を手にしては投げつける。私は腰が抜けて見ている事しか出来なかった。
「シロ!早く逃げろ!」
「で、でも逃げ道……」
「後ろだ!暖炉の中に梯子が……このッ」
 クロの言葉に暖炉を確認し、再び振り向くとクロが何かに掴みかかられていた。
「クロ!!」
 慌てて手近な物を掴む、それが何かなんて解らなかったがとにかくクロを助けなければと必死だった。手にした物を投げつけようと身を乗り出した私の腕が、止まる。
見てしまった。扉の向こう、それがまだいた。2匹?3匹?固体判別が出来ない。ただまだいたのだ。足が竦む、恐怖に支配された私の体はもうどうする事も出来ずへたり込んでしまった。
「何してる!早くいけ!」
手から腕を、胴を、肉のロープのようなものに絡め取られていくクロが、まだわずかながらの抵抗しながら私に指示を出していた。
「だ、だって」
動け、動け、動け、動け、動け。どんなに気持ちが急かしても、私の手足はクロを助けに行けない。
「俺がこんな奴らにやられっかよ。あとで入口集合だ。ちょっと暴れるから離れてろ!」
 そうだ、クロなら負けない。いつだってそうだったじゃないか。私がいると邪魔になる。逃げるとなると体が動いた。暖炉の中に入り、煤だらけの梯子に手をやり、登る。急げ、急げ、急げ。
何度か踏み外したり落ちそうになりながら、私は煙突を抜けた。屋敷の屋根から山に飛び移るのは運動音痴の私でもそう難しくない。

ドンッ

少しの地響きと、大きな爆発音がした。煙突が一瞬赤く灯る。
「クロ?」
私の足は動かなかった。

どうしよう、自警団を呼ぼうか。信じてくれる?何と説明すればいい。それにクロだって危ない。助けにいかなきゃ。大丈夫。
頭が混乱してまともに思考が働かない。ただ入り口の前でクロが出てくるのを今か今かと待ち続けた。
しかし、どれほど待っても音一つしない。
怖い、怖い、怖い。
私はクロの家に踏み込んだ。


慌てて駆け抜けた道はもう覚えていない、迷路のように入り組んだ部屋の構造と謎のオブジェは何時にも増して不気味だった。薄い記憶を頼りに、恐怖を踏みしめ進んでいく。
「クロ……?」
声を出すのが怖い。アレが聞きつけてきたら……。そう思うと足が動かなくなる。しかしもう戻る事も出来ない、進むしかない。
薄暗い通路が怖い、先の見えない曲がり角が怖い、音がしないのが怖い。
気付けば先ほどの部屋に辿り着いていた。異形の者であったと思われる黒い何かが動かなくなって転がっていた。勝った、クロが勝ったんだ。
「クロ?」
慌ててクロの姿を探す。元々実験室のようだった部屋は大きな爆発があった跡のように黒く焼け焦げていた。
「クロ!」
いた、部屋の隅に横たわる黒い人影は間違い無くクロのものだった。火傷以前に酷い怪我を負っている。どうしたらこんな惨い傷がつくのか。
「クロ……クロ!」
抱き寄せ、揺さぶり、何度も名前を呼ぶ。何度も、何度も。
しかし一度止まった鼓動は再び動かない。
愕然として膝をつく。目の前に転がる現実を受け入れることが出来ない。
視界の隅でかたりと音がした。
まだ生き残っていた異形の物が苦しげな顔を私に向けてにじり寄ってくる。
我を忘れてその場から逃げ出した。何処をどう出たのか解らない。何処か別の部屋の隅に埋まって膝を抱えた。
急に死がぶり返してきた。
「入口って……待ってるって……」
視界がぼやけ、声に嗚咽が混じる。なんで、どうして。クロが死ぬなんて。
もう何も解らない。膝に頭を埋めても、なにもかんがえられない。
こころのどこかがぬけおちたかのような、てをうごかしてもなにもつかめない。

何でクロが死んだのだろう。何で私が生き残ったのだろう。
何も出来ない私が死ぬべきだったのだ。
クロならこういうときああした。
そうだ、私が死ねばいい。
クロならこういうときこうする。
代わりにクロが生きればいいのだ。
クロならこういうとき……
シロは死んだ。

……

再び逃げ出した白い女を追って、異形は声も無くずるりずるりと地を這っていた。
その異形の背後に姿を見せる女が一人。
「よーバケモン、よくも俺を殺してくれたナー」
角材を肩の上で跳ねさせていた女は余裕の笑みを浮かべ、振りかぶった。
「コイツぁシロの仇だ、受け取んなァ!!」
勢い良く振り下ろされた角材が瀕死の異形の息を止めた。


屋敷を後にすると、いつの間にか雨はやんでいた。
涼しい風が髪を揺らすと、億劫な気持ちも拭われたように軽くなる。
揺れる草木の陰に屈んだ女が見えた。日陰で一人佇み、遠くの誰かをちらりと見ては本に目を落とす。前にもそんな誰かを見た事がある。
あの時は何て声を掛けられたっけ。
「やーっほ譲ちゃん、なぁ~にしてんの?」
>>END
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というわけで頭にあった絵は初代クロ図です。親戚のナンカにもあるクセッ毛が付いてますね。
文章に拘ると途中で止まるのが悪い癖なので出来ればいいやな感じで
ぱぱっと書き上げたもの。20分ぐらい。

自分じゃできない事を平然とやってくれる人はやはりその人にとってヒーローなんだと思います。
誰かの為だと思うと多少無理だ面倒だと思う事でもやってみる気になりませんか?
たまにウチがやってることなんですが
「無理だ面倒だ。誰か代わりにやってくれないかな」なんて甘えて膝抱えてる自分を見て
じゃあ俺がやってやるよと。自分の代理でそれをやる。
それは自分の理想の姿であり、実際に出来て、失敗してもやっぱりカッコイイもんだと思うのです。
二重人格とかじゃなくて、自分を仮定するという感じでしょうか。
説明するって難しい。
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